コラム

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出かける準備をしながら、洗い物をしながら、「ちょっと待っててね」と言っても子どもは待ってくれません。勝手に外へ出て行ったり、汚れた手であっちこっち触ったり…そんなトホホな経験、ありますよね。子どもにとって『待つ』ことはとても難しい課題なのです。

 

でも、今日は子どもではなくて大人のお話。では果たして、お父さんお母さんは、お子さんの行動を待ってあげていますか?日々の忙しさから「早くしなさい」と急かしたり、せっかく自分でやろうとしていることを先回りしてやってあげたりしていませんか?

 

北海道新幹線、リニアモーターカーと高速化が加速度を増す現代社会ですが、それは大人の世界のお話。時計の針の影響を受けない子どもには、ひとりひとり主観的で個性的な時間が流れています。

 

時間に縛られないからこそ、一生懸命履こうとして何分も靴下と格闘したり、何かを伝えたくて「あのね、んっとね、えっと…」といつまでも口籠ったり、根気強くやりたいことに没頭します。

 

そんな時には、ぜひ「がんばってるね。お父さんも応援してるからね」「うん、そうなのね。お母さん、聞いてるからね」というメッセージを送ってあげてください。

 

お父さんやお母さんに見守ってもらえてる、聞いてもらえてるという嬉しさや安心感が『自分でできるよ!』という自信や『もっとお話ししたい!』という意欲へとつながっていきます。

 

結局のところ、子どもは子ども時間の中で経験したことしか身につかないものです。

 

急がば回れ、子育てはスローライフ。お子さんを『待つ』余裕を持てると、不思議とお子さんの小さな成長や変化に気づくようになります。結果、お子さんへの愛情の加速度が増しますよ、というお話でした。(I)

私がST(言語聴覚士)の仕事を始めて10数年たち、これまでに、たくさんのお子さんとその保護者の方にお会いしてきました。

 

仕事を始めて間もない時に、「どうすれば言葉の力が伸びますか」というあるお母さんの問いに対して、経験もなく、少ない知識で明確に答えることができず、未熟な自分のやり方でお子さんの大切な時間を預かって指導していいものか、と責任感と不安で押しつぶされそうだったことを思い出します。あれから経験を重ね、引き出しはだいぶ増えましたが、どの子にもあてはまる指導法というものはないですし、お子さんによって発達の道筋も、必要な支援も異なります。出会うお子さんひとりひとりを理解することから始め、試行錯誤の毎日です。

 

 初めて、ドルフィンにいらした保護者の方にとって、スタッフに囲まれて、わが子と関わる状況に緊張したり、戸惑うこともあるかと思います。私たちスタッフも、どんな遊びが楽しくて、こちらのすることに興味をもってくれるのか、どういう声がけだと伝わりやすいのか、お子さんに働きかけながら探る日々です。お子さんと保護者の遊び方ややりとりを見て、学ぶこともたくさんあります。

 

 ドルフィンのスタッフと保護者が日々、一緒にお子さんに向きあって、お子さんが内に秘めている成長の芽がすくすくと伸びるような豊かな土壌作りに取り組んで、こどもを育てることの大変さも喜びも共に味わうことができればと願っています。(H)

「今やろうと思ったのに言うんだもん~」西田敏行が出ていたコマーシャルをご存知でしょうか?(歳がわかってしまいますかね)このコマーシャルを見ている頃は、私もまだ幼くて、『自分の気持ちそのもの!』と共感し、口うるさい母親に反発したものでした。そんな私も月日が過ぎ、いつしか自分が親となり、気がつけば、ポンポンと何も考えず口をついては子どもにいろんな言葉を浴びせ、育てていました。

 

 先日、研修を受けた中で、気づかされた言葉かけがあったのでご紹介しますね。『皮肉は避けましょう』という内容でした。皮肉というと、ピン!とこないかも知れませんが、「よくやれたね。でも、もっと早くやっていればね」や「ほら、出来るっていったでしょう。私が言ったとおりだったでしょう」といった声かけ、

 

・ほめるときは、辛口コメントは一切含んではいけません。

 

・ほめようとするあなたの努力を台無しにします。

 

と、いうことのようです。「今やろうと思ったのに言うんだもん~」同様、言葉掛けって難しいですよね。日ごろ何気なく発している言葉ですが、ちょっと気にしてみませんか。遠慮をしない関係?の子どもや夫に、強い口調でたたみかけたり、一言多く言ってはいませんか?私もこの研修を受けて、ほんのちょっとやさしく、相手を思いやって言葉を発する事を心がけるようにしてみました。(Y)

お子さんの成長に伴い、なんでも「いや!」「だめ!」と主張を通そうとするようになり、「困ったなぁ~。」と思うことはありませんか?

 

また泣いたり怒ったり、甘えたり・・・、大人をふりまわすことも増えてきたりしていませんか?

 

 でも、まだこの時期のお子さんは、自分でもどうしたいかを分かっているわけではないのです。周りのことが少しずつ気になるようになり、外の世界との出会いによって自分づくりが始まったところで、言っている言葉と伝えたいことが違っていたりしていますよね。これも“成長過程”と受けとめて、身近な大人がお子さんの心の声に耳を傾けて、自分の気持ちと上手くつきあえるように「どうしたの?」「いやなのよね。」と声をかけて寄り添っていただけたら、お子さんにとって大きな安らぎになることでしょう。

 

 子ども達の「前に進もう!」とする力はそんな所から生まれてくるのではないかと思う近頃です。(N)

 朝の自由あそび。ただ好き勝手にあそんでいるだけのように見えますが、実はそこには大きな意味があります。

 

 ドルフィンでよく見かけるおもちゃの取り合い。お互いに好きなおもちゃであそびたいから、そう簡単には譲れません。そんな中で"我慢して譲れたこと" "譲ってもらったこと" "お約束が守れたこと"・・・このような積み重ねの中で、子どもたちは確実に、お友だちとのかかわりや、あそびのルールを学んでいっています。

 

 また、子どもは興味のないものではあそびません。楽しそうだと興味を持ったことで、おもちゃを手に取り、あそびを広げていくことができます。好きなあそびだからこそ、そこからお友だちとのやりとりが生まれたり、こうやってあそんでみよう、どうやったら上手にできるかな、などと考え、想像力や創造力が育まれていきます。

 

 自由あそびの中にはいろいろな可能性が潜んでいます。何よりも子どもにとっての仕事はあそぶこと!朝早く出るのはなかなか大変かと思いますが、ドルフィンでも、お友だちやお母さん、先生とたくさんあそんで、楽しい時間を過ごしましょう。なかなかあそびを広げられないことがあるかも知れません。うまくいかない時にはスタッフに声をかけてください。

 

 お母さんも、スタッフも一緒になって、子どもの気持ちに寄り添いながら、あそびを広げていきましょう♪(T)