言語スタッフのうちあけ話(1)
今朝、「今日は学芸会の役決めのオーディションなんだ」と緊張した面持ちの小4の娘がさらにこう付け加えました。「去年、ママが私のセリフを聞き取れなかったって言ったでしょ。すごくがっかりしたから、今年はちゃんと聞いてもらえるような、セリフがある役をやりたいの」
去年の学芸会、娘のセリフは「ア・イ・ウ・エ・アリババ」の「エ」だけ。みんな緊張して早口で続くセリフのなかでもともと小声の娘のかすかな「エ」が聞こえたかな?と思った途端に「アリババ」と全員の声がかぶさり、親としてはこれだけか、とがっかりしたのでした。その後の娘との会話のなかで、つい「よく聞き取れなかった」と感想をもらしたときにも笑っていた娘が、実はがっかりして悔しい思いをしていたのだと1年後に知ることになり、私の一言で傷つけていたのだなと反省させられました。そして、引っ込み思案で人前に出たがらない娘が今年こそはと思ったことに成長を感じて驚かされました。
子どもはいつでも、自分のことをみてほしい、認めてほしいと思っているのですよね。いつも個別指導でお会いするお子さんには、どんな小さなことでもできたことをほめて、よくできたねと声をかけているのに、わが子には厳しくなるものですよね。。。
子どもにとって親にほめられることは、一番大好きで頼れるひとに認められて自分に自信をもてるようになることなのかもしれません。がんばった結果はもちろん、その過程や気持ちを理解してあげて、いつも見てるよ、がんばってるのも知ってるよ、と励ます思いも伝えられたらいいですね。子どもが勇気を出して次の一歩を踏み出せるように、いつでも子どもが自分らしくいて安心できるような安全基地のような存在でありたいと感じた出来事でした。(H)
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- 最終更新日:2015年8月13日